HIGASHIYAMA, TOKYO

10/02/*11 ミニ・コアラ

"ミニ・コアラ"

アルミ精錬で使われるボーキサイト
そのボーキサイトの輸出が外貨獲得の主たる品目だ
った頃のオーストラリア。ある日、突然とボーキサ
イトの産出量が激減し始め、政府が外貨獲得の安定
的な手段として輸出できる代役を捜すべく、首相以
下閣僚たちが集まり話合っていた会議室での話。
いい加減アイデアも出尽くした頃、首相はため息ま
じりに窓際にすわって、フッと外の樹に目をやると。
官邸の周囲に植えられているユーカリの樹が首相の
すわる窓の外にもあった。会議での近視眼的距離感
になれた目が外に植えられたユーカリにゆっくりと
焦点が合う。目が合ったのは幹につかまってこちら
を向く一匹のコアラ。

その後、まもなくダウンサイズを図ったコアラの生
産に多額の国家予算が付き、安定供給を計るべく、
研究、実験が繰り返された。
そして、遂に安定した種にする事ができた近年、そ
の小さいコアラ達が世界のまず動物園に先行販売さ
れた。
これも、よくある話で一人の飼育関係者がその
"ミニ・コアラ"を持ち出して自宅のアパートで飼い
始めたのが事のはじまり。

ある日、そんな彼にオーストラリアの研究所への出
張の辞令が下る。1ヶ月ほどの出張だから、あのコ
アラ達もドッグフードでなんとか持つだろうと考え
て出かけたが、出張中も現地のコアラ研究者たちと
の会議を繰り返しながらも自室に大量のドッグフー
ドと共に置いてきた"ミニ・コアラ"たちの事が引っ
かかっていた。

出張中、得られた研究者たちとの意見交流の席上
次のステージである、世界中での一般販売に向けて
の改良点に繁殖力の低減が必須とされたのが会議の
結論と言えば結論

この"ミニ・コアラ"はユーカリの葉でなくても育つ
言ってみれば雑食に調整されていた、だから、その
彼も持ち出したミニ・コアラたちもドックフードで
も何とかなると考えた。
会議の席上、開示された資料には様々な開発秘話が
レポートされていた、その資料を見渡すと、ダウン
サイズを図る為にネズミの亜種との遺伝子操作をし
たとの記述があった

成田から自宅のアパートへ帰る
"ミニ・コアラ"たちがどうしているのか気が気でな
かったけど、まさか、死んでしまったんじゃぁ......
考えてみればコアラがドッグフードで育つのか?
取り返しのつかない事をしてしまったと後悔しても
あとの祭り。

静かにドアを開けて中を伺った、室内から音はしな
い。暗い部屋へ少し開けたドアに体と鞄を滑り込ま
せてドアを閉めた、馴れた位置にある電気のスイッ
チに手をやると、なにかしっとりとした手触りの暖
かくフワッとした何かに触れる。

その何かをどかしてスイッチをつけると明るくなっ
た部屋は床も壁も天井もミニ・コアラたちで一杯。

繁殖力の低減........

部屋一杯のミニ・コアラ
床一杯にじっっとしてるのを静かにどかして、座る
スペースを作って座るが、旅の疲れからか、部屋中
がベージュのフワフワしたベージュの毛で睡魔を呼
んだか、そのまま寝てしまう、暫くすると小さいコ
アラ達に埋もれて彼の姿も見えなくなった。


くじら、コアラ共に原作は赤城忠治氏 1983年頃

しかし"お山" に行けないと頭の中はろくでも無い事
で一杯になって収拾がつかない状態になる。

今週末は Holiday in the Mountainに是非したい。

(小林)

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