KAWAKAMI VILL, NAGANO

03/04/*12 ウラヤマ伐採とウラヤマ探検

到着して見渡すと、伐採をお願いしたカラマツが
デッキの後方の斜面で大きな丸い断面を見せている

以前、根っこを傷つけてしまったせいで、倒れて来
るとデッキ直撃の場所に生えてるカラマツ4本とア
カマツ2本が伐採作業の途中。
しかし、立っていたカラマツが横になると矢鱈とデ
カく見える、計ったら20m以上あったらしい。
地元の人には3年分燃やせると言われたけど、薪に
して燃やしてしまうんでは無く、なんとか今回はチ
ェーンソウを使って板にしてみたい。
たった5年だけど標高1500mの強烈な紫外線を浴び
続け、すでに枯れたグレーな色になっているデッキ
材、そろそろ補修材の事も考えなきゃと思っていた
ので倒したカラマツに寄せる期待大。
この村産の間伐材で出来てる、このデッキだから
補修材もなんとか、この場所で手に入れないと。
だけど、製材するにせよ、何にせよ、その前に斜面
に横たわる、このデカい樹を解体してデッキまで降
ろさなければいけない。
どうすればいいかは、樵の人に聞かなきゃ判る訳が
ない、シロートの経験則の範囲はすでに超えている。
確実にやらないと、凄い重さの丸太がデッキに向か
って転がってくる、そしたらデッキは大破.......。
なんとか、旨くやらないと と思うけど、どうして
いいか判らず、薄ら笑いを浮かべていると地元の知
人から電話が入る。

その電話口で彼が言う、ウラヤマの沢に50mの滝
があって、それは毎冬完全凍結しているとウチの親
父とお袋が口を揃えて言うんだよ.....。
確認しに行かないか? と。
えっ?50mの滝、それも上から下まで完全凍結!?
ツイに来たぞ、山の秘密的なハナシの展開、今回は
2人分の証言もあるから手応え充分。
そりゃ、確認しない手は無いと2つ返事で応じたプ
チ探検。

その大滝があると言う場所はウチの犬を捜しに何度
か登ったあたり....どの筋の沢だろう、あったかなぁ
そんな大滝?
とにかく、確認だけでも、とクライミング用品はと
りあえず置いといてウラヤマ探検へ。
沢をすこし登ったところで2筋に分かれるので左の
沢へ、強力に絡まるツタを掻き分けながら沢を登る
と、あっけなく幻の大滝がその姿を上流に表した。
なんだこんな近くに.....。
高さはぐっとスケールダウンの、どう見たって8m
くらいしかない、やっぱりね。
いいの、いいの、山の秘密は時に、その大きさを変
えながら僕らの前に姿を現す、今回は小さくなって
近場で登場。
怖がらずに練習出来る、丁度いい高さだ。

ずーっと陽が当らない細い沢に出来てるから3月の
この時期でも全面凍結!!
下の方までガッチリ凍ってるから色もアイスブルー。
ニューヨークの友人に転送してもらった、中古のア
イス・スクリューも届いている、ミネソタの売り手
からNYC経由、東京から川上村に来て、ツイに氷壁
へ 買っといて正解。
この日は秘密の存在だけ確認して、それぞれ道具持
って翌日に待ち合わせして別れたけど、無情にも山
はその夜から雪、そして朝には雨になっていた。

翌日、諦めて山を降りた。
山の秘密はたった10分のウラヤマにあっても、
そう簡単には手に入らない...さすが秘密だけある。

(小林)

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